工法発掘隊!?彫(掘)って見つける可能性! レーザ彫(掘)り加工とは!?

「切断」「溶接」の次は?レーザで「彫る!」
レーザ加工アプリケーションは多岐に渡ります。主流は「切断」「溶接」「マーキング」がよく知られていますが、最近は「クリーニング」「熱処理」「3D造形」などの様々な広がりを見せています。
アプリケーションの広がりの背景にはレーザ発振器や光学系の進化であり、短パルスレーザやスキャナ光学系などが一般的に入手しやすくなったことにあります。
その中であまり知られていないのが「彫り加工」じゃないかな~と思っています。大体はマシニングのツール加工でできてしまうので「レーザで…」という発想にならないのですが、実はレーザならではのメリットもあり要所で使われているアプリケーションです。
今回は「彫り加工」を少し紹介したいと思います。
レーザで「彫る!」のすごいところ
レーザの彫り加工は下記の特徴があります。
◆非接触な加工方法である
加工において材料との接触がないため、機械的衝撃が発生しません。そのためセラミックスのような「硬い」「脆い」材料も接触抵抗なく加工することができます。 またツール摩耗がないため加工品質に影響が及びにくく、生産時のランニングコストを改善することができます。
さらに凄いのが材質的に真逆の樹脂やゴムのような柔らかい材料も加工ができること。
柔らかい材料は「ツールに切子が絡みつく」「材料が変形してツールから逃げてしまう」といった加工の難しさがありますが、レーザならそんな問題も楽々解決です。
また、非接触の加工は「斜めの加工ができる」ところも特徴のひとつ。
斜め細溝加工などツール加工の概念にないご提案も可能です。
◆高密度な加工方法である
集光するとスポット径φ0.1以下のツールとなります。そのため細やかな加工ができ、デザイン性に優れた彫りが実現できる加工方法です。
特に向いているのが『小片材料への微細加工』です。小片材料への加工は「ワークの固定方法」も難しい要素のひとつですが、上述の非接触加工の特徴もあり、レーザの場合簡易的な固定治具で済ませることができることも魅力のひとつです。
◆ドライプロセスな加工方法である
レーザ加工は切削油を必要としないため、ドライプロセスで加工をすることができます。
そのためクリーン環境下での導入もしやすい加工方法です。
◆光エネルギーの加工方法である
エネルギー源が「光」であるため、金属のような導電性材料だけでなく非導電性材料も加工することができます。
つまり『材料を選ばない工法』であると言えます。
では、代表的なサンプルを紹介します。
レーザで「彫る!」のサンプル紹介
◆アルミナ基板へのパターン彫り加工
硬くて脆い材料の代表格であるアルミナへの加工は、切削などの接触加工ではかなり難しい加工となります。
その点レーザは非接触加工であるため、切削抵抗によるツール摩耗や材料の欠けが発生しない最適な工法であると言えます。
今回はプリント基板の配線図デザインをアルミナ板に彫り加工してみました。
配線パターンが凸になるように全面を彫り加工しています。配線間の細溝加工はレーザ加工の精密さが出ています。
◆セラミックス棒のレーザ旋盤加工
コチラは旋盤加工をイメージしたレーザ加工サンプルです。
ワークを回転させながらレーザを当て、細溝加工と先端尖り加工を施しました。
100ミクロン幅の溝加工は、機械加工ではなかなかできません。 レーザを用いることで微細な加工を付加することができ、且つ工具摩耗が無い加工方法のため生産におけるランニングコストを削減することができます。 レーザで粗加工→研削で仕上げ加工にすることで生産性・コストの改善につながります。
◆SiCの立体彫り加工
SiCのような脆い焼結材料もレーザが得意とする材料です。
クラックや欠けの無い加工ができ、且つ加工深さの精度も得やすいため、写真のような立体的な彫り加工ができます。
七宝柄の交点に当たるピン角の彫り込みができるのもレーザならでは。
◆鉄系材料へのディンプル加工
S50Cに小さなディンプル加工を施しました。
主に摺動面の摩擦低減としての「油だまり」で活用されている技術です。
ツール加工と比べ「小さな穴の加工ができる」「早くできる」「硬い材料に加工ができる」ことからレーザが適応されています。
◆鉄系材料への溝彫り加工
軟鋼に溝彫り加工を施しました。
鉄系材料に酸素のアシストガスを使うと、溶融金属の融点が母材より低くなるため、ドロスの排出が良くなり、キレイな溝加工を施すことができます。
自動車部品を作るときの技術(カチ割りコンロッド)で使われていたり、最近ではハイテン材曲げ加工の前処理でお問合せがありました。
加工の方向性が出てしまいますが、約500mm/min以上のスピードで溝彫り加工をすることができます。
◆透明アクリルの細溝彫り加工
一変して柔らかい樹脂材料への彫り加工です。
透明なアクリル材をツールで切削加工すると加工面が白濁してしまいますが、
レーザを使えば透明な状態の溝加工ができます。また細くて湾曲な溝加工も可能であり
形状の自由さからデザイン性を持たすことができる加工方法です。
彫り加工だけじゃない!いろいろ試せるレーザジョブショップ
『レーザックス』はこんな会社です!
今回は「彫り加工」にフォーカスしましたが、実際にレーザ加工アプリケーションも増えてきており、お客様にとっては「レーザに関してどこに相談したらよいか?」が悩み処かと思います。
レーザックスは万能な老舗ジョブショップであり、経験・ノウハウは当たり前に持ち合わせております。
それを念頭においていただいた上で、レーザックスの特徴について少しお伝えしようと思います。
◆レーザックスの特徴
・多岐に渡るレーザアプリケーションのほとんどを試すことができる!
・レーザ発振器の種類が豊富、レーザだけでなく電子ビームまで試せる!
・検査機器や評価機器も充実、試作評価がその場でできる!
・必要に応じた治具製作も対応してもらえる!
・試作後のレポート提出、加工品の検査成績表などアウトプットもバッチリ!
・継続試作や小ロット量産ならそのまま加工委託できる!
・設備導入検討の場合は試作結果からシステムの提案ができる!
・オリジナル光学ブランド「OPTICEL」は国産であるがゆえにサービス対応も迅速!
故障やメンテナンスに短期間で対応!お客様仕様に合わせたカスタム対応もできる!
・導入設備で発生した不具合もテスト結果や経験・ノウハウからアドバイス!
検証試験や代替え生産など緊急時のバックアップメーカーとして活用できる!
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レーザ加工導入の際は是非!レーザジョブショップのすゝめ
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◆◆◆レーザックスは1個の試作・テスト加工からでもOK、ぜひご相談ください。◆◆◆
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