お手持ちのレーザがデュアルビームに変貌!? アジャストシェイパとは?

レーザテクニカルセンター(横浜市港北区)最新アイテム!

昨今、レーザ溶接においてスパッタ軽減などの品質向上を目的にセンタービームとリングビームを組み合せたデュアルビームが使用されています。デュアルビームの加工を実現するにはデュアルビームを出力できる発振器を導入するか、ビーム分岐DOEを使う方法がありますが、発振器導入には高コスト、ビーム分岐DOEは強度比(出力比)を調整できないという問題が各々ありました。
そこで住友電工ハードメタル㈱様は既存のファイバーレーザに後付けするだけでデュアルビーム化を実現でき、尚且つ任意の出力比に調整可能な「アジャストシェイパ」を開発しました。
今回は住友電気工業㈱様のご厚意により、当社レーザテクニカルセンターにて実験実施が可能となった 「アジャストシェイパ」をご紹介いたします。
※資料協力:住友電気工業㈱様
◆アジャストシェイパの仕組み
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従来のIRレーザに対し、DOEを後付けにすることにより、疑似的にリング状のビームを分岐を行うことは可能ですが、その場合はセンタービームとリングビームの比率はDOEの設計値に依存するため、比率を変更するには複数枚のDOEが必要になります。 これに対し、2枚のDOEで構成されているアジャストシェイパは2枚の内の片方を回転することにより、任意の強度比を実現することができます。 |

◆デュアルビームの効果
デュアルビームは特にスパッタ抑制に効果があると言われています。スパッタ抑制のメカニズムを説明いたします。
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従来のファイバーレーザのシングルビーム(単一ビーム)での溶接は一点に高いエネルギー密度を与えることでキーホールを形成します。その際、急熱急冷によりキーホールが不安定になることにより、金属蒸気が発生して、溶融地の金属が暴れてスパッタとなります。 (図a) 一方で、デュアルビームはセンタービームでキーホールを形成して、リングビームにより溶融地を広げることにより急熱急冷を回避し、金属蒸気によるスパッタ飛散を抑制します。(図b) |
◆アジャストシェイパでのビードオン
実際にマルチモードファイバーレーザにアジャストシェイパを後付けしてシングルビーム(センターのみ)とデュアルビーム(リング+センター)の比較を行いました。
同条件でビードオンを行いましたが、スパッタの状態に明らかな差があることが分かります。 
適切な効果は適切な加工条件から…
レーザテクニカルセンターで加工実験ができます
アジャストシェイパの能力を発揮するには、溶接対象に即した適切なパラメータが必須です。
レーザックス・レーザテクニカルセンターではアジャストシェイパの販売元である住友電気工業㈱様のご厚意により、
アジャストシェイパを常設、お試し加工から条件出しまで対応させて頂いております。
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レーザテクニカルセンターではIPG社製の大出力 レーザYLS-10000-S2Tとアジャストシェイパを取り付けたレーザックス製加工ヘッドOPTICEL D50の組合せにて、実験対応いたします。 ファイバー径・光学系(集光レンズ)は各種取り揃えておりますので、お問合せ下さい。 ![]() |
◆アジャストシェイパの導入サポートも行います!
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レーザックスは周辺機器の設計販売も行っております。 当社製のレーザ加工ヘッドOPTICELシリーズにアジャストシェイパを取り付けた加工ヘッドの販売、またお手持ちの加工ヘッドへのアジャストシェイパの取り付けホルダーの作製もカスタムで対応できますので、導入をお考えの方は是非ともお問合せ下さい。 ![]() |
◆◆◆レーザックスは1個の試作・テスト加工からでもOK、ぜひご相談ください。◆◆◆
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