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レーザ加工Q&A Q1-1 レーザ光とはどういう光でしょうか。

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レーザ加工Q&A Q1-1 レーザ光とはどういう光でしょうか。

自然界には代表的な光に太陽がありますが,他にも焚き火の明かり,電球,蛍光灯の明かりなど色々あります。レーザ光もこれらと同じように光なのであります。

しかし,レーザは光の種を人工的に増幅したもので自然界にはなく,1960年頃に発明されたものです。したがってレーザの語源は英語のLASER,すなわちLight Amplificationby Stimulated Emission of Radiation(放射の誘導放出による光の増幅)から来ています。

また,光は電磁波でありその波長による特性を生かして広く利用されています。例えば身の回りにあるテレビ,ラジオ,電子レンジなどや,溶接部の検査に使うX線やガンマ線検査など幅広く利用されています。表1に大まかに波長,名称,用途,レーザの関係をまとめて示しました。

表1 光の波長と用途

周波数 波長 名称 レーザ 特徴・用途
  ~1pm γ線   厚板の非破壊検査
  1pm~10nm X線   金属の非破壊検査
  10nm~380nm 紫外線 150~350nm:エキシマレーザ 精密加工、プラスチックの非熱加工
  380~780nm 可視光(目に見える電磁波) 530nm:2倍波Nd:YAG
630nm:He-Neレーザ
精密加工、マーキング、レーザ光ガイド、ポインター
~3THz
(~3,000GHz)
780nm~100μm 赤外線 808~940nm:半導体レーザ
1.06μm:Nd:YAGレーザ
1.07μm:ファイバーレーザ
10.6μm:CO2レーザ
レーザ加工(溶接、切断、表面改質、肉盛り溶接、孔(穴)・溝加工、熱処理、マーキング他)/光通信
3THz~3GHz 100μm~10cm サブミリ波~マイクロ波   距離計、宇宙通信、衛星TV
3GHz~30kHz 10cm~10km 短波~長波   TV、ラジオ、タクシー等の無線・通信
30kHz 10km~ 超長波   通信関係

レーザでは短波長のエキシマレーザ(紫外線領域)は精密な溝加工,孔(穴)加工,切断などに利用されており,可視光領域では2倍波Nd:YAGレーザが精密な溝加工,孔(穴)加工,マーキング等に利用されています。また,高出力が得られ赤外線領域のレーザには半導体,Nd:YAG,ファイバー,CO2の各レーザが溶接,切断,表面処理などに広く利用されており,本稿ではこれらのレーザを主に説明します。

 「溶接技術」 2005年5月号~9月号 掲載 荒谷 雄 著

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