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光を制御すると何かいいことあるの?-第一弾-

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光を制御すると何かいいことあるの?-第一弾-

レーザ加工における光の制御にはどんなことが挙げられるの?

レーザ加工における光の制御は非常に重要で加工品質・効率・安全性に直結します。 
私どもが考える重要な制御項目を整理すると以下のようになります。 

①空間的制御(形状・位置・方向)
②時間的制御(パルス・タイミング)
③エネルギー制御(パワー・密度)
④偏光・波長制御

  項目 内容
①空間的制御(形状・位置・方向) ビーム形状・モードを制御する ガウシアンビーム/フラットトップビームなど、ビームプロファイルを調整。
・モード変換(TEM00など)で集光性や
 加工精度を最適化。
ビーム径・焦点位置を制御する 集光レンズでスポット径を調整
 →切断/溶接の精度に影響。

焦点位置の動的制御(オートフォーカス)でワークの高さ変化に対応。
ビーム方向・走査を制御する ・ミラーやガルバノスキャナで
 高速走査。

・ビーム分岐で複数個所同時加工。
ビーム品質を制御する ・光学素子のクリーニング/冷却。
②時間的制御(パルス・タイミング) 時間を制御する ・パルスレーザのタイミング制御。
・CWレーザのパルス波形制御
 によって熱変動を制御。

・ピコ秒/フェムト秒制御で微細加工。
③エネルギー制御(パワー・密度) エネルギー密度・パワーを制御する ・出力パワーの調整(連続波/パルス波)。
・パルス幅/繰り返し周波数の制御
 →熱影響を最小化。
④偏光・波長制御 偏光を制御する ・偏光方向を変えることで、
 切断面の品質や溶融挙動を改善。

・偏光子やλ/4板で円偏光/直線偏光
 を切り替え。
波長を制御する ・加工対象に応じて最適な波長を選択
 (金属は赤外、樹脂はCO2)

・フィルタや波長変換素子で調整。

ビーム形状・モードを制御する

今回は第一弾ということで、最近よく記事にしている
「ビーム形状・モードを制御する」ということに焦点を当ててみます。
ビーム形状・モードを変えることは、レーザ発振器から出す光をどう変えるか?ということにつながります。
最近ではレーザ発振器自体にそのような能力が備わっているものも多く存在しますが、 昔からファイバーレーザを保有している私どもは、新規開発されたレーザを導入する前に 何かしら活用できないかを問われてしまうものです…

元のレーザ発振器の能力にプラスαすることによって、できなかったものができるようになる。古い光源も活用できる。なんてことができたらいいな…

参考: 分岐DOEを使って遊んでみました!| レーザ屋のかわら版-分岐DOEを使って遊んでみました!



アジャストシェイパについて、詳細記事はコチラ
お手持ちのレーザがデュアルビームに変貌!?アジャストシェイパとは?

光学素子(DOE・アジャストシェイパなど)を導入するメリット・デメリット

さてさて、とはいえ光学素子を入れる=すべて解決するのか?といわれるとそんなこともありません。 
やはり光学素子を入れることにはメリット・デメリットがありますので以下にまとめます。

メリット
1.ビーム品質の改善
  光学素子を使うことで、レーザビームの形状やモードを整えられます。  
  例)集光レンズでスポット径を小さくし、加工精度を向上。
2.ビームの方向制御
  ミラーやプリズムでビームを任意の方向に導けるため、複雑な加工機構を簡略化できます。
3.エネルギー分配
  ビームスプリッタで複数の加工点に同時照射が可能、生産性向上に寄与。
4.偏光制御
  偏光子や波長板で偏光状態を制御し、加工特性(切断面の品質や溶融挙動)を最適化。
5.安全性・保護
  光学フィルタで不要な波長をカットし、装置やオペレーターを保護。

デメリット
1.エネルギーロス
  光学素子の透過・反射率は100%ではないため、レーザ出力が低下。
  特に高出力レーザでは損失が加工効率に影響。
2.熱損傷・劣化
  高出力レーザで光学素子が熱で損傷する可能性。
  コーティングの劣化による性能低下。
3.アライメントの難しさ
  光学素子を追加すると光路が複雑になり、調整に時間と精度が必要。
4.コスト増
  高品質な光学素子は高価。
  メンテナンスや交換コストも発生。
5.汚染・クリーニング問題
  レンズやミラー表面の汚れでビーム品質が悪化、定期的な清掃が必要。

まとめると、光学素子は「ビーム制御・品質改善・安全性向上」に大きなメリットがありますが、「エネルギーロス・熱損傷・コスト増」がデメリットです。
特に高出力レーザ加工では、光学素子の選定と冷却・保護が重要になります。

ちなみに、一般的な話を記載しましたが、実はデメリットの部分で「光学素子が高価」と記載しましたが、レーザ発振器を新しく購入するより全然お安く済むと思います…

あくまでも一般論として考えてくださいね。   
特に加工ヘッドメーカであるレーザックスは、今現在使用中の加工ヘッドに素子を挿入するだけで、機能アップできる!というのはとってもお気に入りです。

参考記事:レーザ加工ヘッドのかゆ~いお悩みも【孫の手カスタム】でご提案させていただきます!

何かあれば営業にお声がけください!

   ◆◆◆レーザックスは1個の試作・テスト加工からでもOK、ぜひご相談ください。◆◆◆

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