青と赤外の共同作業!? ブルーとIRのハイブリッドを検証してみた!
♦ファイバーレーザで銅溶接のノウハウを蓄積
レーザックス・レーザテクニカルセンター(横浜市港北区)では長年、銅の溶接実験をファイバーレーザで行い、多くのデータを蓄積してきました。しかしながら、ファイバーレーザは銅に対する光吸収性が悪いため『ビード荒れ・スパッタの少ない溶接条件』を導き出すには大変な労苦を伴いました。レーザハイブリッドで、さらに銅溶接の高みを目指す!
ガソリン車⇒電気自動車の移行とともに、銅に対する溶接の需要がさらに高まったことを受け、弊社でも銅に対する対応を広げるべくファイバーレーザとブルーレーザを同軸上に重ねて照射することができるレーザハイブリッド用加工ヘッド【HVシリーズ、HWシリーズ】をリリース。 それぞれのレーザの特徴を活かし、銅材料に対し高品質なレーザ溶接の実現を目指しています。 関連記事はコチラ→銅の溶接にはコレっ! |
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【4月より稼働!】レーザックスでレーザハイブリッド溶接(ブルーレーザ+IRファイバーレーザ)が実験できます!
◆実際にレーザハイブリッドの効果はいかに!メルトランで検証!
レーザハイブリッドは実際にどのくらいの効果があるのか? 長年、ファイバーレーザ単光で銅溶接に挑み続けてきた我々にとって『ビード荒れ・スパッタの少ない銅溶接』は、かなり難しい事を理解しています。 それをブルーレーザを重ねたレーザハイブリッドでどこまで改善できるかは興味深々。 今回は純銅(C1100)にメルトランを実施。良好なビード外観を得られる範囲を調査しました。 【レーザスポット径】 ・ブルーレーザ:φ0.6mm ・ファイバーレーザ:φ0.1mm(マルチモード) |
ファイバーレーザ単光の場合、良好範囲が「高出力・高速度」領域に限定されています。そのため熱制御が難しく、特に高速制御となると設備側にも高スペックな仕様を求める必要があります。
一方、ブルーレーザ単体の場合、低出力域から銅材料への光吸収は得られており、表面上のビードは形成されていますが「溶け込み」が十分に得られないため、薄板限定の溶接となってしまいます。
それぞれ単光では決定的な良さがありませんでしたがレーザハイブリッドにすることでファイバーレーザとブルーレーザの相互補完が促され、低出力・低速度から高出力・高速度領域までバランス良く入熱をコントロールすることが出来るようになります。
レーザハイブリッドなら上写真のようなスパッタが少ない溶接ビードとなり、且つ十分な溶け込みが得ることが容易となります。
レーザ加工屋的検証結果としましては「ハイブリッドでうま味あり!」です!
如何でしょう、何かに活かせそうなイメージが浮かびましたでしょうか。
もうひと推しさせてください!実際の適応事例と加工サンプルをご紹介いたします。
◆加工サンプル:ヘアピン溶接
画面をクリックすると動画が再生されます |
◆経験豊富なオペレーターが加工試験をサポートします!
ファイバーレーザ単光時代から長年にわたり銅のレーザ溶接に向き合ってきた経験豊富なオペレーターが加工試験をサポート、お客様の課題解決のお手伝いいたします。
レーザテクニカルセンター(横浜市港北区)は、加工設備だけでなく汎用治具などの付帯設備、試料切断機やマイクロスコープなどの品質評価用設備も充実。レーザ加工から品質評価まで一気通貫な試験をご提供しております。
レーザックスは汎用設備で様々な実験に対応可能。 長年の経験から汎用治具も充実しており、直ぐに実験を行うことができます。 |
レーザックスは評価設備も充実。 加工品質の確認をその場で実施することができます。 |
◆◆◆◆◆◆レーザックスは1個の試作・テスト加工からでもOK、ぜひご相談ください。◆◆◆